緑色の製品を見ていると、KawasakiとRAZERの2メーカーが脳裏をよぎります。
今まで使ってたヘッドフォンが断線したので、人気の「RAZER KRAKEN PRO V2」を購入したのでレビューしたいと思います。
目次
はじめに
「RAZER KRAKEN PRO V2」をレビューする前に、まずはオーディオ機器の予備知識としてヘッドセットについて触れておこうと思います。
ヘッドセットとは
まずヘッドセット(英:Head Set)とは、ヘッドホンやイヤホンとマイクを統合したオーディオ機器の名称で、近年のゲーミングデバイスとしては一般的な構成です。
一般的に普及しているヘッドセットは、ヘッドホンとマイクを統合している事が多いですが、近年はポータブルゲーム機向けにイヤホンとマイクを統合している製品もありますね。
私は無駄に細かい性格をしているため、ヘッドホンやイヤホンと、ヘッドセットは分けて考えたい派だったりもします......
ヘッドセットの構成
ヘッドセットは様々なパーツで構成されています。
例として今回紹介するRAZER KRAKEN PRO V2から一般的なヘッドセットの構成と名称でザックリ説明しようと思います。
① ハウジング
まず一番目に留まりやすいこの部分を「ハウジング(Housing)」と言い、左右に付いている物が一般的です。(チャット専用等は片側しか無い場合もあり)
このハウジングはヘッドセットを選択するうえで、直接的にも間接的にも大きく影響を及ぼす部分になります。
デザイン性も重要なモノ選びのポイントですが、利用者に合った「大きさ」や「重量」等で選ぶと必要なので覚えておいてください。
また後述しますが、ハウジングはドライバー(スピーカ部)を内蔵する部分でもあるため、形状や材質も音の響き方に影響します。
② マイク
ヘッドセットとヘッドホンの大きな違いでもある「マイク(Mic)」で、正式名称はマイクロフォン(Microphone)と言い、収音機器の事を指します。
私が使ってきた製品では「ハウジングに埋め込みの製品」や「ケーブルの途中に付いている製品」等ありますが、これまでの製品の中では「口の前に持ってくる製品」が使い勝手もよく利便性が高いと感じます。
また「口の前に持ってくる製品」は、収納式や脱着式、そもそも固定式など構造は様々あるので利用者の意向にあったタイプを選ぶことをお勧めします。
マイクには音の拾い方も多々あり、「指向性(口の方向のみ)」や「全方位(マイクの周り)」等の音の拾い方や、一部の機器には「ノイズキャンセリング(声以外をカット)」してくれる製品もあります。
③ イヤーパッド
耳から頬にかけて顔に接する部分を「イヤーパッド(Ear Pad)」と言い、着け心地に最も影響する部分かと思います。
着け心地というのも、ヘッドフォンは長時間の着用で「蒸れ」や「擦れ」などのストレスを帯びていきますので、好みに合ったイヤーパッドをチョイスすることが重要です。
私は耳が大きいので、耳をすっぽりと覆う柔らかなイヤーパッドが好みです。
④ バッフル/ドライバー(ヘッドホンユニット)
イヤーパッドの奥にあるのが「バッフル(Baffle)」と言い、その奥にある音を奏でる部分を「ドライバー(Driver)」または「ヘッドフォンユニット」と言います。
バッフルはドライバーに耳が接触したり汚れから守る効果がありますが、バッフルは音を透過する部分でもあるため、薄く均一なモノである必要があります。(分厚いと音が減衰したり、不均等な場合音の歪みに繋がります。)
もちろん音質に一番重要なものはドライバーです。
出力可能な音量や周波数などドライバーは様々で、作りによっても低音重視や高音重視など様々です。
⑤ ヘッドバンド
頭部を股にかける部分を「ヘッドバンド(Head Band)」と言い、装着感に大きく影響します。
ヘッドバンドは見た目通り頭部を挟み込む形状をしているので、強すぎると圧迫感や痛み、緩すぎると不安定になります。
私は「程よい圧迫感」「幅広/太め」「綺麗な円形のアーチ」のヘッドバンドが好みですね。(丸顔なので)
⑥ ヘッドパッド
直接頭部に接触する部分(クッション)を「ヘッドパッド(Head Pad)」と言い、こちらも装着感に大きく影響します。
写真ではヘッドバンドと一体ですが、独立したモノやサスペンション(緩衝機構)が付いたモノもあります。
こちらもクッション性を重視したり、ズレ防止のためにも滑りにくい素材がいいですが、ラバー製などでは髪に絡んだりするので注意が必要です。
⑦ スライダー(アジャスタ)/アーム
一般的にハウジングとヘッドバンドの間にある伸縮機構を「スライダー(Slider)」または「アジャスタ(Adjuster)」と言います。
顔のサイズに合わせて伸縮させ、耳にフィットするようにするため、伸縮幅が使用者の顔に一致するかが重要になります。
また最縮の状態でどれだけコンパクトになるかはポータブル性にも影響しますが、これはポータブルする人に限りますね。
そしてスライダーから延びるハウジングとの接合部を「アーム(Arm)」と言います。
こちらは駆動可能な方向で耳から頬にかかる接地面が変わってきますので、装着感に影響してきます。
そして、ヘッドセット/ヘッドフォンで今まで壊れる場所はアームが多いですね、構造上強度が低い部分でもあるので皆さんも選ぶポイントとしてはいかがでしょうか?
⑧ コントローラ/ケーブル
付いている付いていないモノありますが、「ボリューム(音量)」や「ミュート(消音)」、「選曲(<< / >>)」等を行う部分を「コントローラ(Controller)」と言います。
有線の場合はケーブル上に付いていることが多く、この場合を「インラインコントローラ」と言います。
ワイヤレスの製品などではハウジングの一部に組み込まれている製品もあります。
RAZER KRAKEN PRO V2 - 外観
パッケージ
まず、パッケージはこの様な感じです。
RAZER製品特有の色鮮やかな緑色のパッケージデザインが目を引いて、「あっ!RAZERだ!!」と印象強く感じますね。
構造やデザインは先に述べた通り、このRAZER KRAKEN PRO V2自体に突出した部分はありませんが、シンプルなデザインや構造は自分的に好印象です。
それでは細部を見ていきましょう。
ヘッドバンド/ヘッドパッド
私の友人曰く、『ヘッドセットは音質より先に、まず着け心地を選べ!!』という格言を残してくれています。
皆さんはまず何を基準にヘッドセットを選びますか?
デザイン/装着感/音質/コスト/音域などヘッドセットを選ぶにしても好みのポイントは沢山ありますよね。
友人の教えでは、『音質なんて使う環境次第だ!まずは着けてても苦にならず、そして使い続けられるヘッドセットで予算削減と次期投資をするのが良い!』とのこと。
少々話がズレてしまいましたが、このヘッドバンドは着け心地は抜群ですよ!
★ロゴのデザインが良し!
★強度と柔軟性が良し!
★私の丸顔にもフィットするアーチが良し!
ヘッドバンドは固すぎず柔らかすぎない固さで、装着時も無理なく広げて程よく挟み込んでくれる印象で、好みに合う方も多いかと思います。
アーチは特別いびつな形状はしておらず、丸に近いアーチを描いており、左右に広がりすぎていない感じです。
ヘッドパッドはヘッドバンドと一体型になっており、表面は通気性の良いメッシュになっています。
メッシュ生地は粗目で蒸れる心配は無さそうです。
ただし、内側に入っているスポンジの反発力は低く、すぐにヘタってしまいそうですが痛いという訳ではないです。
スライダー/アーム
スライダーは金属製で左右に約50mmずつ伸縮幅が取られており、広い範囲で調節が可能です。(約5mm間隔で目盛り付き)
使用者が一人の場合は調整することは殆ど無いと思いますが、目盛り毎にクリック感があり、伸縮はスムーズに行えて壊れる気配もありません。
スライダーを勢いよく引っ張ったら取れた/千切れたといったケースは心配しなくて良さそうなので、安心して使用できそうです。
そしてスライダーと一体になったハウジングを支えるアームも金属製で、こちらも強度は十分にあります。
このアームは水平方向への動きは取れず、また縦方向への回転もほぼ無いので、首に掛けたり等の使用は出来ません。
ただ、アーム部の伸縮機構や柔軟なヘッドバンドで思いのほかフィット感は損なわれず、可動範囲が少ない分ズレや不用意な脱落に強いです。
よくズレるヘッドセットは耳が痛くなっちゃうので個人的には良いことですね。
ハウジング
ご覧の通り、とても大型のハウジングで、直径は約100mmにもなります。
見た目上かなりの重量級に見受けられますが、重量は思いのほか軽く、私は苦に感じませんでした。
ただし、軽量という訳でもないので「軽い製品が良い」という人にはマイナスかもしれません。
左側のハウジングには伸縮収納式マイクとケーブルが出ていますが、重量のバランスはとれており、意識は不要かと思います。
イヤーパッド/バッフル
イヤーパッドはハウジングと同じサイズをしており、内径は約70mmです。
これだけ大きなイヤーパッドなので耳がスッポリと収まり、耳自体にストレスを感じることはないです。
クッション性も非常に良好!固すぎず柔らかすぎない包み込むような感触で、押さえつける様なタイプが好きではない私にぴったり!!(メガネ男子なので眼鏡圧が痛いのです。。。)
ただ、表面素材が合皮なので、汗をかく方だとボロボロになりそうかな?
バッフルは薄く、音を阻害する心配は無さそうです。
コントローラ/ケーブル
ケーブルは約1300mmでスリーブに覆われており、適度な硬さで絡まりづらく捻じれにも強そうです。
ハウジングとの接合部ば樹脂で覆われていて、不意な引っ張りにも十分対応可能な強度があり接触不良にも強いと思います。
そのハウジングから約400mm先のケーブル上に簡易的なコントローラ(インラインコントローラ)が付いています。
マイクのミュートスイッチ(スライド式)と音量調整(クリック感なしのダイヤル式)が付いており、音量調整は約半回転の幅で調整できます。(かなりピーキーなダイヤルです)
このコントローラでは、最初からデバイス側で調整した方が良さそうですね。
ケーブルの先端には3.5mmのヘッドホン側のコネクタはL型4極で、こちらもガッチリした樹脂で覆われており曲がりや断線に強そうな気がします。
「マイク端子とオーディオ端子は分けて使いたい!!」という人のためには、付属の延長コードを使うと直型3極のオーディオとマイクに分離します。
私はデスクトップPCでオーディオとマイクが分離しているので、延長ケーブルを使いますが、約2000mmくらいなので長すぎです…。
伸縮収納式マイク
左のハウジング下部には伸縮収納式のマイクが内蔵されていて、約100mmほどシュッ!っと伸びます。
軸はフレキシブルになっていて自由自在に曲がり、いい具合に口の前に持っていけそうです。
マイクは「単一指向性」になっていて、口向きの方向からしか音を拾わないようになってます。
RAZER KRAKEN PRO V2 - 使用と仕様
それではザックリと使ってみた感じをご紹介しようと思います。
音質 - 出力
音質は非常に良好です。
アナログ接続なので、出力元の機器によって変わると思いますが、ノイズが混じることなく出力してくれてます。
音は低音重視になっているようで、爆発音などはお腹の奥底に響くような感じがします。
音質 - 入力
Skypeで使ってみましたが、友達の方にはノイズ等は飛んでいないようで、聞きやすいと好評でした。
(私の自作PCは静音では無いファンが盛り沢山(120mm x 24機)なので友人から「煩い!」の嵐でした...。)
装着感
先にも色々と述べていますが、非常に良好なフィット感でおすすめです!!
今のところ長時間使用していても、痛くならずこれは末永く愛用できそうです。
程よい圧力で包み込んでくれる感じは、とっても私に合っています。
最後になりますが、とってもいい商品でした!